エロそうでエロくないちょっとエロい話

バレンタインデーはお菓子屋さんが「なんかばっさりチョコを売りたいなぁ」と思ったところから始まった。
「ちまちまとお口の恋人やってたんじゃあ、呼んだらヤラセてくれるオンナと変わらないよ!求められるオンナになってやる!」
そう思ったかどうか分からないが、商売を仕掛けるのに丁度いい海外の文化・バレンタインを見つけた。そして今、GHQに群がる子供が如く「ギブ・ミー・チョコレート!」と日本中の男性達に言わせしめる文化に成り上がった。
縁もゆかりも分からないバレンタインが何となく一般化した。
求められるオンナになったお菓子屋さんは1度海外文化に抱かれたにも関わらず、今度は日本文化を引き合いに出す。まだまだかすめ取れるからだ。
「いいですか?日本人なら、お・ん・が・え・し、恩返し。つるでも出来んだから出来るだろ?」とホワイトデーまで作り上げる。そして今、「チョコとかいいから、可愛くて使えて物持ちのいい自分で買うには勇気のいる高価なもの頂戴」と日本中の女性陣に言わせしめる文化に成り上がった。
『ヴェニスの商人』はユダヤ人の商魂を批判したが、日本人の商魂を目の当たりにしたらシェイクスピアは筆を執るのだろうか。批判されても日本人は「シェイク先輩マジとんがってますね。便乗していいっすか?」とシェイクせんべい、シェイク人形焼き、冷たくておいしいシェイクシェイクなんかを作るかもしれない。
「やめて!俺を商品化しないで!あと勝手にスピアの要素抜かないで!」
執筆したことを後悔するだろう。まぁ、そもそも論でシェイクスピア死んでるから執筆出来ないけど。
その気になれば文化の一つ作り上げることが出来るのが商魂の素晴らしいところだ。バレンタインにクリスマス、最近だとハロウィンはあたかも『古事記』由来が如く昔からあった文化の様に扱われている。
文化のコピー。しかも、都合良くカタチを変えて。
だた、日本人に限らず世界中の人間が文化のコピーをしたがるとしたら、海外で思ってもない日本文化が流行るかもしれない。
大麻が合法なオランダで七草粥が流行する。「ナズナ…?ナイカラ、タイマデイイヨネ」と1月7日はゆりかごから墓場までトリップ出来る日になる。
話は日付が関係ある文化に限らない。もはや慣習レベルのものが伝わるかもしれない。例えば、結婚式のスピーチで言う「スピーチと女子のスカートは短い方がいいと昔から言いますが…」という鉄板ギャグ。
この文化がスコットランドに伝わる。スコットランドの男性がバグパイプという見た目がエイリアンみたいな楽器を演奏する姿を思い浮かべて欲しい。スカートを穿いている。察するに、女装趣味がバグパイプを演奏する第一条件ではないと思うが、あの民族衣装のスカートの中はノーパンだという。
「スピーチト、スカートハ、ミジカイノガイイト、ムカシカライイマスガ…」
「ヘイ、ポール!ミジカスギテ、オマエノポールガ、マルミエダヨ!ハハハ!」
そんな日が来ることもあるかもしれない。世界中どこを探しても、人の結婚式でチンポコ出すことを良しとする文化があるわけないが。
とにもかくにも、最近思うことは、「某お菓子屋さんのお口の恋人って言葉エロくない?」って話です。

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